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バイオリズムのドクター針

“針絡漢®”の“針”の役割とは?!

“針”の最大の特徴は、一点突破により「池=経穴」に対して直接的なアプローチが可能であることです。 そのため「経穴」の働きを調整するには極めて好都合なわけです。

但し、点の力は到底微小たるものですので、通常ある程度の治療効果を引き起こすまでには、往々にして針山のように沢山の針を刺さなければなりません。
このような治療スタイルは近代の針治療の主流ともなっております。
しかし、沢山の刺針による患者への身体負担や、針同士の間で起きる干渉乱調作用などのことを考えますと、弊害が大きい一面も伺われます。

そこで針の量に頼らずに、一本一本の針の力を高めて、少ない刺針で高い質の治療効果が得られように考案されたのが、いわゆる「バイオリズムのドクター針」です。
その名の通り、天時・地理・人体(天地人)のすべての運行リズムの要素を取り入れて、高いエネルギーをもつ刺針を可能にしたものです。
少ない刺針でとても良質の治療効果が得られることは、当院の「バイオリズムのドクター針」の最大の特徴とも言えましょう。

“針絡漢®”による両側顔面神経麻痺の治療症例
(50歳代 女性)

来院までの経緯

原因不明に突然両眼が閉じられなくなり、次第に両口角よりの水漏れ、味覚障害などが出現しました。2日後には顔全体の筋肉がまったく動かなくなり、まるで仮面を被ったような様相となりました。発症してから5日後には両顔面の神経麻痺にて、自宅近くの総合病院に精査・加療の目的で緊急入院となりました。

入院時の現症や諸検査などでは、両高度の顔面神経麻痺が見られるものの、難聴やめまいを含めた、顔面神経以外の脳神経障害、そのほかの四肢や躯体の運動知覚障害および腱反射の消失や筋肉痛などの身体的異常所見を認めませんでした。
また、糖尿病、白血病およびウイルス感染などを示唆するような血液や脳髄液の異常所見も示されませんでした。結局診断の付かないまま、特発性の両顔面神経麻痺として、3週間の強力な副腎ステロイドによる点滴入院を余議なくされました。

しかし、症状の改善は一向に見られず、顔面神経興奮性検査や誘発筋電図検査などでも、全く反応が見られませんでした。その後、治療の見通しは全く立たないままで退院となり、その際耳鼻科担当医より、Dr.呉の診療を紹介されました。

治療経過

初診時、病状を拝見したところ、喜怒哀楽の感情表現を一切伝えることができない、いわゆる“マスクフェース”のように、とても生気を感じられる顔ではありませんでした(下画像:治療前)。
それどころか、一か月近くも筋肉全体が緩んだままの機能廃止により、生活に関わる顔のすべての基本動作、すなわち開口、構語、摂食、咀嚼、嚥下等の生理機能も著しく損なっていました。

そこで、ステロイドなどの免疫製剤に頼らない、主に針灸を中心とした“針絡漢”療法を本格的に開始しました。そして治療を始めてから約2週間が経過した時点で、初めて何となく顔の筋肉に血が通るような感じがあったと言われました。 治療開始1ヶ月半後は、まだ完全閉眼はできないものの、両眼の瞼に力が入るようになり、今までカラカラに乾いていた両目にも涙が出るようになりました。2ヶ月経つ頃より、顔全体の張り感が出始め、両鼻唇溝、人中の溝が出現し、次いで両眼尻や眉間のしわ寄せができるようになり、頬の立体感も出現しました。

治療を開始して約3か月後に両眼は完全に閉じられるようになり、口元はまだ重い感じが残っていましたが、口を「イー」「ウー」と開いたり尖らして発音の動作ができるようになりました。その後も症状が順調に回復していき、半年後にはほとんど支障なく日常生活が普段通りに過ごせるようになりました。画像右の症例は治療後の顔の写真を示します。

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※症状によって治療法や治療の流れは大きく異なります。

院長のコメント

顔面神経麻痺は通常一側性のものが多く、両側同時に発症するものは非常に稀にしか見られません。その原因は多岐にわたっていますが、多くのものは何かの背景疾患、例えば糖尿病、ウイルス感染、脳炎などに伴って発症する傾向を示しています。
また約2割のものは、全く原因不明に突然発生すると言われていますが、原因はどうであれ一側性に比べて両側性の麻痺は、実際の身体に対するストレスや負担が遥かに大きいだけでなく、治療も難航することが多いです。今回の症例も一般治療薬、特に神経疾患の定番薬であるステロイドの大量投与を試みられましたが、全く反応を示しませんでした。

そこで治療の突破口として着目したのは、神経と経絡の表裏一体の関係を利用した“針絡漢”の針灸治療方法です。従来と全く異なった独自の理論と特殊の手技により、経絡の働きを通して損傷した神経のネットワークを再賦活させることに治療を奏効させたわけです。
針灸を用いた経絡に対する治療手段は東洋医学の体系の中にしか存在しないものです。西洋医学的には、その概念もなければ、治療しうる術もありません。しかし、その治療価値は厳然として知っておくべきものだと考えます。

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